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研磨材の粒度

研磨材や砥石など、物体を磨く作用を持つ消耗材には必ず対象を削ったり、琢磨したりする役割を持つ物質が中に入っています。多くは、砥粒(とりゅう)と呼ばれるものが入っており、研磨材の粒度とは、まさにこの砥粒の大きさのことです。

粒度は数字で表され、数字が大きいほど細かい粒であることを示しています。また、粒度のことを番手(ばんて)といったり、#270のように#(シャープの記号)をつけて表現します。

砥粒の大きさというのは、研磨の際には仕上げ面の粗さにもっとも強くかかわってくる要素で、たとえば、#400のサンドペーパーを使ってワークを磨いた場合、#400に入っている砥粒の大きさよりも細かい面には仕上げられないということです。

したがって、研磨の世界では、研磨材であれ、砥石であれ、粒度の粗いものから、細かいものへ段階的に工程をくみ上げて、最後は鏡面に磨きこむというようなことが行われます。産業分野によっては、研磨の工程だけで10工程以上あるようなものもあります。

研磨材の粒度は、JIS規格があるものと、各メーカーごとにそれぞれ基準を定めているものとがあります。規格があるのは、超砥粒(ちょうとりゅう)と呼ばれるダイヤモンドとCBNの16番から325番までの粒度と、一般砥粒を使った研削砥石のうち、F4からF220と、F230からF1200、#240から#8000までのもの、サンドペーパーやベルトなどの研磨布紙に使うもので、12から2500のものがあります。

なお、規格がないものについてメーカー独自の基準によるため、砥粒の大きさはメーカーごとに微妙に異なりますが、規格があるものについても、ぴったりこのJIS規格どおりというわけではなく、異なる粒度を混合することもあることから、同じ番手であっても使用感や仕上がりが異なることがあります。工業用では実際の使用前にサンプルで試したり、工程を組む際に同じメーカーの研磨材でそろえたりすることもあります。

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